【連載①】思考力とは何か?

思考力とは、広義には「考える力」ということを意味します。

しかし、私たちはさらに一歩踏み込んで、「未知なる問題への解決策を、自ら意志をもって見出す力」と定義しています。
平たく言うと、「人生を切り拓く力」ということができるでしょう。

思考力の4要素

私たちの考える思考力とは、「みえる力」「つめる力」「あそぶ力」の三つの力と、それらの力から得られたイメージやアイディアを自由自在に操り一つの思考へとまとめあげる土台となる「思考容量」、この四つの要素からなります。

①みえる力

もう少し詳しく説明しますと、「みえる力」とは問題を抽象化して捉え、解決の道筋を見出す力です。この力によって、私たちは算数の問題を考える手がかりや道筋を瞬時に見抜いたり、仕事をしていくうえで生じる課題のボトルネックに気付いたりしています。

②つめる力

「つめる力」とは推論を論理的に展開し、結論を導き出したり、解の正しさを検証したりする力です。算数の問題にしろ、仕事上の課題にしろ、考える道筋を発見しただけでは答えそのものに至ることはできません。緻密に場合分けをしたり、正しく計算を積み重ねたりして、答えにいたるまで物事を詰めながら考えを進めることで、正しく解答へ至ることができるのです。

③あそぶ力

そして、「あそぶ力」とは一歩引いて自らの思考を俯瞰し、別の解や解決の道筋を見出す力です。本質を突いた観点から問題解決の糸口をつかみ、そこから論理的で緻密な思考を積み重ねたとしても、うまくいかないことは必ずあります。そのときにそれまでの見方に固執せず、別の観点から解決方法を探って行ける柔軟性も答えを探す中では大切なことです。

④思考容量

「思考容量」はこれら三つの力から得られるアイディアやイメージを一つの考えへとまとめ上げる土台のような働きをしています。思考容量が大きければ大きいほど、高度な直感や複雑な論理的推論などを同時に働かせ、束ねて、より質の高い思考を実現することができます。

思考力は人生を切り拓く助けとなる

これら三つの「力」とその土台である「思考容量」から構成される思考力は、中学入試問題から日々の充実した暮らし、仕事における課題解決に至るまで、どんな局面でも自らの人生をコントロールし、切り拓いてゆくのに大きな助けとなるのです。

連載①「思考力とは何か?」    ←現在の記事です
連載②「思考力はどうして必要?」
連載③「思考力は何歳で伸びる?」 ※順次公開予定

連載④「思考力はどこで伸びる?」 ※順次公開予定

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川島 慶

川島 慶

代表取締役株式会社 花まるラボ
栄光学園中学・高等学校 出身、東京大学卒業。2011年に(株)こうゆう(花まる学習会)入社。公立小学校や児童養護施設、海外孤児院等の学習支援や教員研修を多数手掛ける。 2014年に(株)花まるラボを設立。東京大学非常勤講師を務める。 2015年から算数オリンピックの問題作成・解説担当し、2016年からは世界最大のオンライン算数大会「世界算数」問題作成を担当。 花まる学習会代表 高濱正伸との共著に、算数脳パズルなぞぺーシリーズ「迷路なぞぺー」「新はじめてなぞぺー」「絵なぞぺー」などがある。